仕事が終わった夜、布団に入っても眠れない日ってありませんか?
今日のミス、あの人の言葉、ちゃんと伝わらなかった自分の想い。頭の中でグルグルと同じ場面が繰り返されて、眠ろうとしても心がざわついたまま。
——そんな夜のことです。
翌日、ふと友人とカフェで会ったとき、軽い気持ちで「実はさ…」と昨日の出来事を話してみました。友人は何も言わず、うんうんと頷いてくれただけ。特別なアドバイスも、慰めの言葉もなかったのに、話し終えたときには心がすっと軽くなっていたのです。
なぜでしょうか?

話すだけで“脳”は落ち着く
心理学では、「感情を言葉にする」=ラベリングが、脳を落ち着かせる効果があるとされています。
不安やモヤモヤを抱えたままにすると、脳は「何が問題か分からない」状態で緊張し続け、自律神経が乱れやすくなります。
けれど、“言葉”にすることで感情が整理され、前頭前野が活性化。ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌が減り、心拍や呼吸も安定していくのです。
さらに、誰かがそれを“ただ聴いてくれる”という安心感が、心をさらに回復させます。
これは「受容されている」「自分の存在が否定されていない」と感じることが、自己肯定感を守るからです。
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アドバイスよりも“共感”が欲しいときがある
誰かに悩みを話したとき、「こうすればいいよ」「それは間違ってるよ」とすぐにアドバイスをされた経験、ありませんか?
もちろん善意なのは分かっています。でも本当に求めていたのは、「そうだったんだ」「つらかったね」と、気持ちを“ただ受け止めてくれる”ことだったりします。
人は“感情をわかってもらえた”と感じることで安心し、回復していく生き物です。
だからこそ、「ただ聴く」ことは、相手にとって大きな癒しになります。
“聴く”という優しさを、身近な人に
私たちの周りには、言えずに抱えている人が意外と多いものです。
ちょっとした沈黙、ため息、目の動き。そういう小さなサインを感じたとき、無理に聞き出すのではなく、そっと「どうしたの?」と声をかけてみてください。
そして相手が話し始めたら、ジャッジせず、遮らず、ただ聴くこと。
それだけで、相手の心はきっと軽くなっていきます。
まとめ:話すことも、聴くことも、どちらも“心の薬”
「話すこと」「聴いてもらうこと」は、薬に頼らなくてもできるセルフケアのひとつです。
誰かに話すだけで心が落ち着き、誰かの話を聴くだけで、その人を助けることができる。
私たちが毎日使っている“言葉”には、思っている以上に大きな力があるんですね。
あなたは最近、誰かの話を“ちゃんと聴けた”瞬間、ありましたか?
🧠豆知識(文末固定用)
感情を言語化し、誰かに受け止めてもらうことで、
前頭前野が活性化し、ストレスホルモンの分泌が減ることが研究で分かっています。
「聴いてくれる存在」が、心の自然治癒力を引き出します。
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