はじめに:孤独と健康は関係ないと思っていませんか?
「最近、誰とも話していない」
「会話はSNSばかりで、リアルでは孤独かも…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実は、“孤独感”と“健康”には深い関係があることが、心理学や医学の研究からわかっています。中でも注目されているのが、孤独によって“血糖値”が上がりやすくなるという驚きの事実です。
この記事では、そのメカニズムと改善方法を、心理学の視点からわかりやすく解説していきます。
なぜ孤独で血糖値が上がるのか?
孤独を感じると、脳は“ストレス状態”だと判断します。
すると体内では「コルチゾール」というストレスホルモンが分泌されます。
このコルチゾールは、私たちの体を“戦闘モード”にする働きがあります。
敵に備えるため、エネルギー(=血糖)を一気に血中に放出し、臨戦態勢に入るのです。
しかし、現代社会では“実際の敵”がいるわけではありません。
ただ一人で過ごしているだけなのに、脳と身体は「危険だ」と判断してしまい、不要な血糖がどんどん上がってしまうのです。
血糖値が上がるとどうなるの?
血糖値が一時的に上がるだけなら問題ありませんが、これが慢性的に続くと…
- インスリンの働きが鈍くなる(インスリン抵抗性)
- 脂肪が蓄積されやすくなる
- 糖尿病予備群に近づく
- 疲れやすく、イライラしやすくなる
といった、心身への悪影響が出てきます。
しかも、“孤独”という心理的ストレスが続けば、食欲のコントロールも乱れやすくなり、甘いものを無意識に食べてしまうなど、悪循環に陥ってしまうこともあります。
実際の研究データも
アメリカの心理学者による研究では、社会的孤立が強い人ほど空腹時血糖値が高くなる傾向があることが報告されています。
また、日本の高齢者を対象にした研究でも、一人暮らしで人との交流が少ない人ほど糖尿病の発症リスクが高いという結果が出ています。
つまり、「孤独でいるだけ」でも、身体は確実に反応しているのです。
では、どうやって孤独を防げばいい?
解決法は、決して難しくありません。
「人とたくさん会わなければいけない」わけではないのです。
大事なのは、“つながりを感じること”。
以下のような簡単なことでも、十分に効果があります。
- ご近所さんやお店の人にあいさつをする
- LINEで「元気?」と一言送る
- コンビニやカフェで「ありがとう」と声に出す
- 趣味のSNSグループに短い投稿をする
- 日記に“誰か”を思い浮かべて感謝を書く
たったこれだけでも、脳が「孤独じゃない」と判断し、ストレスホルモンの分泌が減りやすくなります。
おわりに:心の健康が、体を守る時代へ
孤独は、目に見えない“静かなストレス”です。
誰かと過ごしていない時間も、「つながっている」と思えることが、心と体を守ります。
血糖値を下げたいなら、まずは「誰かとのつながり」を少し意識してみてください。
🧠次回記事では、
「ストレスの6割以上は人間関係が原因」
というテーマでさらに深掘りしていきます!
🟡コメント欄用・豆知識
心理学豆知識
孤独を感じると、ストレスホルモン「コルチゾール」が分泌され、血糖値が上がりやすくなります。
たとえ1日数分でも、誰かと関わることでこの作用は軽減されることがわかっています。

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