アセスメント【介護」とは?現場「ズレないケア」を作るための基本

アセスメント

介護の仕事をしていると、「同じ介助をしているのに、なぜうまくいく日とうまくいかない日がある」「本人はしんどそうなのに、記録上は問題なしになっている」そんな”ズレ”を感じることがあります。
そのずれを減らし、本人に会ったケアを作るための土台が介護アセスメントです。

介護アセスメントは、簡単に言うと「その人の生活全体を理解し、必要な支援を見立てる作業」です。単にADL(歩ける・食べられる)を見るだけではなく、心身の状態、生活歴、価値観、環境、家族状況、本人の希望まで含めて整理します。ここが曖昧だと、ケアプランも現場の統一も崩れやすく、結果として転倒や誤嚥、拒否、BPSD,職員の疲弊につながります。


介護アセスメントで見るべき視点(ざっくり全体像)

アセスメントのポイントは「できる/できない」だけで終わらないことです。目安として、」次のような視点で情報を集めます。

1.健康状態・既往歴・服薬:痛み、息切れ、便秘、脱水、睡眠、栄養。服薬の影響(ふらつき、眠気)
 も重要。
2.身体機能・ADL:移動、移乗、更衣、排泄、入浴、食事。どこが自立で、どこが見守り・一部介助・全
 体介助か。
3.認知・心理面:理解力、見当識、記憶、判断。加えて不安、抑うつ、焦り、怒りやすさなど。
4.生活歴・習慣:元の生活リズム、こだわり、好き嫌い、成功体験。これが”拒否の理由”になることが
 多いです。
5.社会・家族・役割:家族関係、キーパーソン、面会頻度、本人の「役に立ちたい」気持ち。
6.環境:部屋の動線、段差、照明、ベッドの高さ、手すりの場所、車いす・歩行器があっているか。
7.本人の希望(最も重要):本人んが何を大事にしているか。「安全」だけを優先すると、生活の満足度が下がることもあります。


現場で使えるアセスメントの進め方(5ステップ)

①情報収集(見る・聞く・触れる)
記録や申し送りだけでなく、実際の動き・表情・呼吸・疲れ方を観察します。本人のことが出にくい場合は、表情やしぐさ、拒否のタイミングがヒントになります。

②整理(事実と推理を分ける)
例:「食事を残す」=事実。
  「食欲がなさそう」=推測
推測は悪くないですが、混ぜるとケアがブレます。「何が起きているか」をまず整えます。

③課題の特定(リスクと困りごと)
転倒リスク、誤嚥リスク、便秘、睡眠障害、拒否、皮膚トラブルなど。優先順位をつけるのがコツです。全部を一気に改善しようとすると、現場が回りません。

④.原因の見立て(なぜ起きる?)
例えば「入浴拒否」
原因は”性格”ではなく、寒い・羞恥心・痛み・疲労・手順が早すぎる・声かけが不安を煽っているなど、複数の要因が重なります。ここを丁寧に考えるほど、改善策が具体的になります。

⑤支援方針(どうかかわる?)
「声かけを統一する」「手順を分割する」「休憩を挟む」「環境を変える」「本人の選択肢を増やす」など、現場で再現できる形に落とし込みます。これがケアプランや介護手順書につながります。


アセスメントが弱い現場で起こりがちなこと

  • 「前はできたのに」に引っ張られて無理をさせる
  • 介護方法が職員ごとにバラバラ
  • 拒否=わばまま、BPSD=困った行動、で片付ける
  • 事故が起きてから対策する(予防にならない)
  • 申し送りが”作業の話”だけで、本人の変化が共有されない

アセスメントが整うと、逆に現場はシンプルになります。理由は**「何を見て、どう判断して、どう関わるか」**が共有できるからです。


明日からできる小さなコツ

  • 記録に「何が」「いつ」「どの場面で」を入れる(5W1H)
  • ”できた/できないより「どの条件ならできたか」を書く
  • 週1でもいいので、状態変化のサイン(食事量、睡眠、便、表情)をチームで確認する
  • 本人の言葉を一行でも残す(希望はケアの芯になります)

まとめ

介護アセスメントは、ケアの正解を決める作業ではなく、その人の生活を理解し、ズレない支援を作るための土台です。本人の状態は日々変わります。だからこそ「一度作って終わり」ではなく、観察→整理→見立て→改善を回し続けることが、自己予防にも、職員の負担軽減にもつながります。


あなたの現場はどうですか?

「アセスメントが弱くて困った経験」や「うまくいった観察・記録の工夫」があれば、ぜひコメントで教えてください。げんばの知恵は、同じ悩みを持つ人の助けになります。

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