
◆「なんとなく疲れる…」その正体、実は“人”
最近、「寝ても疲れが取れない」「理由もなく気分が沈む」そんな状態が続いていませんか?
もしかするとその疲れの原因は、仕事や体調ではなく──
**「人間関係のストレス」**かもしれません。
実際に、ある心理学の研究では、日常のストレスのうち、6割〜7割が人間関係に起因しているという結果も出ています。
上司の一言、同僚の態度、家族とのすれ違い、友人の既読スルー……
相手のちょっとした言動が、私たちの心を大きく揺さぶります。

◆人間関係のストレスが体に与える影響
人間関係のストレスは、身体にも確実に影響を及ぼします。
たとえば:
- 自律神経の乱れ(不眠・胃痛・頭痛)
- ホルモンバランスの崩れ(イライラ・疲労感)
- 免疫機能の低下(風邪をひきやすくなる)
といったように、目に見えないストレスが体調をじわじわと蝕んでいくのです。
なぜ、こんなにも人間関係のストレスは私たちの身体に大きな影響を与えるのでしょうか?
◆脳は「人との衝突=危険」と判断している
その理由のひとつは、脳の“危機管理システム”にあります。
私たちの脳は、**「人から拒絶される」「否定される」「嫌われる」**といった状況を、本能的に“危険”と判断するようになっています。
これは進化の過程で、人とのつながりが生死を左右する重要な要素だったためです。
群れから外れることは、かつての人間にとって「死」に直結していたのです。
そのため、現代社会でも、たとえ物理的な危険がなくても、**「無視された」「きつい言い方をされた」**といった出来事があるだけで、脳は過剰に警戒状態に入り、**交感神経が優位(=緊張・興奮状態)**になります。
結果、寝てもリラックスできず、食欲も落ち、疲れが取れない状態に……。
◆我慢と気づかぬうちの蓄積が一番怖い
さらに厄介なのは、こうした人間関係のストレスが“目に見えづらい”という点です。
仕事の忙しさや病気なら「疲れてるな」と自覚しやすいですが、
人間関係のストレスは、
- 「自分が悪いのかな?」
- 「気にしすぎかも」
- 「言いたいけど言えない…」
と、自分の中で処理しきれず、無自覚なまま蓄積していくことが多いのです。
◆対策:「誰と過ごすか」「自分の気持ちに気づく」
この“見えないストレス”と上手につきあうために、大切な視点は2つあります。
1. 「誰と過ごすか」が人生の質を決める
環境は選べなくても、“付き合い方”は選べます。
・無理して合わせすぎていないか?
・本音を言える人がいるか?
・会ったあとに元気が出る人か、疲れる人か?
自分の心が軽くなる関係を、大切にしましょう。
2. 「自分の感情に気づく」
「モヤモヤした」「傷ついた」と感じたら、
その気持ちを否定せず、受け止めることがとても大切です。
ノートに書く、信頼できる人に話す、自分に優しい言葉をかける。
それだけでも、脳のストレス回路は落ち着いていきます。
◆まとめ:人は、人で疲れ、人で癒される
ストレスの多くが人間関係から来るということは──
**「良い人間関係こそ、最高のストレス対策」**ということでもあります。
つながりを断つのではなく、
「安心できる相手」「本音を言える関係」を少しずつ増やしていくことが、
心と体を守る第一歩です。
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📌次回予告
【人と触れ合うことで、幸せホルモン“オキシトシン”が出る理由】
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