SNSで人と比べてしまうあなたへ──比較がうつの原因になる心理的メカニズム

健康

■ SNSを見るだけで、なんとなく落ち込む…

インスタグラムやX(旧Twitter)、TikTokなどのSNSを見ていると、
「みんな楽しそう」「自分だけ取り残されている気がする」と感じたことはありませんか?

実は、SNSで人と自分を比べすぎることが、うつ症状の原因になることがあると、心理学の研究でも指摘されています。


■ なぜSNSの比較が心に悪いのか?

SNSは、基本的に「人生のハイライトシーン」だけが投稿されやすい場です。
旅行、成功、恋愛、仲間との楽しそうな時間などが並びます。
でも、私たちはその裏側――疲れた表情や失敗、孤独な時間――を見ることはできません。

そのため、人の“良い面だけ”と、自分の“現実すべて”を比べてしまい、
「自分は劣っている」「幸せじゃない」「何もできていない」と感じてしまうのです。


■ 心の中で起こる「社会的比較」の罠

この現象は、心理学で「社会的比較理論(レオン・フェスティンガー)」として知られています。
人間は自分を評価するために、つい他人と比較してしまう傾向があるのです。

特にSNSのように、華やかで加工された情報が溢れる場では、“上には上がいる”感覚が強まり、
どれだけ頑張っても満たされず、慢性的な自己否定無力感が蓄積していきます。

これが長引くと、やがて**「SNSうつ」**と呼ばれる状態に陥ることがあります。


■ こんな症状があれば注意

以下のような状態が続いている場合は、一度SNSとの距離を見直すことが必要かもしれません。

  • なんとなくイライラする、落ち込む
  • 寝つきが悪い/朝起きられない
  • SNSを見た後、自己嫌悪が強くなる
  • 自分の生活がつまらなく思えてくる
  • 「自分には価値がない」と感じる

これらは、脳が過剰なストレスを感じているサインです。


■ 対策:「比較」をやめるだけで心が軽くなる

では、どうしたらこの“比較疲れ”から抜け出せるのでしょうか?

まずは、SNSを見る時間を意識的に減らすこと。
“見たくないのに見てしまう”アプリは、スマホのトップ画面から外してみましょう。

そして、「比べるなら、昨日の自分と」という意識を持つことです。
他人は他人。自分には自分の人生があります。

SNSを通して誰かとつながるのではなく、
**“自分自身とちゃんとつながる時間”**をつくってみてください。


■ 心理学からのメッセージ

あなたが見ているその「キラキラ投稿」も、投稿者の全てではありません。
どんな人にも、見せない不安や孤独があります。
そして、それはあなた自身も同じです。

自分を責める代わりに、
「今日もよくやってるね」と心の中で自分に声をかけてあげてください。


■ まとめ

  • SNSの比較は、うつの引き金になることがある
  • 脳は“他人の成功”ばかりに反応しやすくできている
  • 他人ではなく、自分自身との対話を大切にすることが心の健康に役立つ
  • 比較ではなく、共感とつながりのSNS活用を目指そう

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心を軽くするヒントを、今後も心理学の視点でお届けしていきます。
次回は【笑いは人間関係を強化し、免疫力も高める】についてご紹介予定です!

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